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ハマでは新機軸のジュリアン

なぜ 48グループの曲はクソダサいのか

(長い)前ふり

「dis記事」なるべく書かないようにしてるんですよ。なぜなら、僕が「音楽好き」「アイドル好き」と名乗ってかつ「○○さん推せる」とか言っときながら一方で誰かを貶めてたら、僕より人間的にも知識量でも優れた、僕と同じクラスタさんにも迷惑掛かっちゃうと思ったので。

 

一方でどうしても「一銭たりとも払わず気分だけは一家言持ったコンシューマー」(RHYMESTER「余計なお世話だバカヤロウ」より引用)になりがちな私はですね、抑えきれなくでどうしても批判にじんだことをなるべく頑張って納得いってもらえるように書いてきてですね

 

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 うん、気づいたら常に4846disってるのよ。今回もその類です。

ただ今回いつにも増して主観オンリー=客観的証拠欠乏&事実誤認ましましなので、何かありましたら連絡くださいまし。

 

仮説1「そもそも『歌』というものに興味がない」

 まず今年のマイベスト本南波一海「ヒロインたちのうた」にこんなことが書かれてます。ちょっと長いですけど。

小出祐介「キーのトップがどうのっていうのはもちろんあるんですけど、まずは譜割りですよね。グループだとサビで細かい譜割りが出来ない。ほかの部分はマイクリレーが出来ればいいんですけど、サビでのユニゾンを気持ちよく聞かせようと思ったら、ユニゾン力が発揮される間っていうのはある程度担保しないといけないんですよね。」

(中略)

「AKBくらいになると前提になるユニゾンの数がめっちゃ多いわけですよ。10人、20人単位で考えないといけないし、さすがにそれくらいの人数にもなれば、キーのトップもばらばらだと思うんですよ。平均的な女の子のトップって、ドレミファソラシドのドくらいまでで、ドまでくると結構張って歌ってる感じになる人が多いんですね。レとかミまで行く人ももちろんいるけど、平均的にはちょうど1オクターブくらい。で、踊りながら歌うには低すぎると難しいので、おいしいところはさらにその半分くらいなんですよ。ファからドくらいまでで」

例えばその短い範囲の曲を盛り上げる工夫として4つ打ちや音の構成を工夫するとか、あと「転調」とかも重宝してたんですよね。その後出てくる井上ヨシマサさんの工夫の話とかすっごい面白いんで詳しい工夫はぜひ本を買って読んでほしいんですけど(頼まれてもいないステマ)。

 

ニゾンの幅の件で、ちょっと気になる記事があったのでこちらも。

iks03.hatenablog.com

まあ別に何を言おうと勝手である。アーティストを目指したければ目指せばいい。アイドルかアーティストかは、ファンが決めることだし、目指すのは勝手だ。

ただ東京女子流のような実力あるけどイマイチ売れてないグループが言うならいざ知らず、ダンスも歌も特にレッスンしてないグループがアーティストを気取るのはちょっと違う。

アーティストを名乗りたいならば、パフォーマンスで人を感動させる必要がある。

乃木坂のファンが感動しているのはパフォーマンスではなく、発言、人間性、関係性など記号的な部分だけだ。

ここを書きだすと長くなってしまうので書かないが、少なくともアーティストであることを世間に問いたいなら、もう少しスキルアップが必要だろう。

歌えてない踊れてないアイドルから「アーティスト」と言われても、そのアイドルすらちゃんと出来てないんだから小言の一つも言いたくなる。

もちろん誰しも最初から上手いわけではないし、これから死ぬほど練習してうまくなってもらいたいが、現時点でこの2グループとも、お話にならないくらいのレベルの低さのパフォーマンスだ。

このままだと2〜3年もすれば乃木坂もAKBと同じように落ち目を見る可能性が高い。

アイドルからアーティストに見事に転身したperfumeみたいな例もあるが、彼女たちはperfumeみたいにはなれない。なぜならメディア露出が忙しいから。

 

この方がAKBをどう評されているかわかんないし、「じゃあアイドルはパフォーマンス二の次でいいのか」問題もあるんですけどそれは置いといて。

ボイストレーニングについて言うと、ググってみた感じ大体「うちの練習のやり方を続けてください」以上の回答がなくって、要は「継続こそ力なり?」って回答しか見つけられなかった。ならそれを続けてるのか、「歌う事」「踊ること」をきちんと意識して活動してるのかって考えてもいいかもです。

 

仮説2「音楽に興味がない」

というのは、秋元康さんはかねがねAKBを「高校野球」ととらえていて、その先の「芸能界のプロ野球」で活躍するかを考えている。そして「AKBに入ることを目標にしないでほしい」とも言っていると。

秋元康 - エケペディア

多分ここに根源が残ってるんです。

さすがにAKBを芸能界の外に置くわけにはいかないにしても、秋元さんにとってあれって「芸能界への通過点」にしか過ぎなくて、曲を歌って踊るのも無数にある芸能界への入り口の一つにしか思ってないんですよ。

「最初は小劇団にしようと思ってたけど、それでは続かないから」というくらいには音楽グループとする意識って元々なかったんですよ。

だから、変な話一時期のイエローキャブとかがグラビアから女優やら歌手デビューやら活動広げたように、AKBの先輩たちが歌手デビューからグラビアするみたいに、順番がどっちが先でどっちが後か、それだけの問題。

そしてグループの知名度が極限まで上がった今現在秋元さんのゴールは「メンバーを芸能界の第一線まで育てる」であって、そこに「歌唱力」や「ダンススキル」は必須じゃないんですよ。

 

 

仮説3「音楽にリソースを割けない」

これは単に、「握手会のケータリングが超質素に」とか「セキュリティが薄めに」みたいなゴシップネタが論拠になりそうだったので別角度から。

歴代のアイドルプロデューサーみたいな人をどんどん挙げてったときに、上がるパターンは大きく分けて2つ。

①事務所の担当者・マネージャーがなる場合(川上アキラ、「アイドルマスター」など)

②サウンドプロデューサーが取り上げられる場合(つんく♂中田ヤスタカなど)

秋元さんって基本的には構成作家だし、作詞家なんですよ。という事はサウンド面は基本的に「これまでマスメディア側にいた立場」からの着眼点での話がメインになるんです。

CDに投票券をつけた理由、曲のヒットを狙う理由「僕らの音楽」 ゲスト秋元康 | 48love

秋元 「漁村の港のスピーカーみたいのが(音が)割れる様な。あの、あそこから、田原俊彦さんの「NINJIN娘」が流れてたんですよ。「メジャーとはこれだ」と。」

後藤 「(笑)」

秋元 「だからぼくらは、たとえば、AKB(48)でもなんでもレコーディングして、ディレクターとかミュージシャンとかは、「秋元さん、聞いてください。このベースかっこいいでしょ」とかって言うんだけど、それは”JBL”とかああいうね、スピーカーで「ガーン」て聞いたら「おおいいね」とかなるけど。

「いや、わかったわかった」と。「一番ちっちゃいラジカセもってきてくれ」と。「それで聞かしてくれ」っていうのが僕の中にはあるんですよ。」

後藤「なるほどねー。」

秋元「だからつまり、全然それはアーティストを否定してるんではなくて、僕がやってきた事がきっと、テレビで(音の)バランスが悪かったり何でも、それでも楽しめる、要するに「タフなエンターテイメント」なんだよねきっと。」

というスタンスは正しい、ただ48が国内に5+1グループ、46が2グループ増えて場合に、今までコンペで届いた楽曲のふるい分けていった結果、そのクオリティが担保できるのか、という話で。

そしてそれが、人数も多い、前に比べてメンバーのボイトレへも楽曲製作へもリソースが注げない、みたいな状況だとしたら・・・ということで。だから、本当は「なぜ (46に比較して最近の)48グループの曲はクソダサいのか」ですよね。グループ立ち上げの時に投資しまくるのは普通だから。

 

 

 

 

 

 

歌唱力が低い、とはいえ作詞家秋元先生は「ストーリー」「文脈」の人なので言葉に重きを置いていて、主な露出が歌番組ならボーカルを中心におかなくてはいけない、となると「ダサさ」に直結する結論は以下です。

「メンバーのボーカルが無理なく行き届き、かつかき消されないトラックにせざるを得ない」

 

これ心当たりがあります。

僕はかつて軽音サークルにいたのですが、学校祭ではPA卓も自分たちで動かすんですね。その際、「叩けば一定の音量音が出て、生音消せない」ドラムをまず先に音量調整しないと他の楽器やマイクの音量調整がうまくいかない、という事があったんですよ。

 

ということは生音演奏ってバックの音から音量調整するから、「最低限出さなきゃいけない音」基準だとある程度迫力ある音が担保できるし、クラブサウンドも重低音を出すことが前提だけど、ボーカルを全ての音量の基準にしちゃうと、ほか全体的に下げちゃって全体的に音が鳴ってない感じになっちゃうけど、特にテレビメインだったら別に良いじゃんと。

秋元さんがそんなスタンスだから別の要因で無理にでもこだわんないと曲のクオリティなんて話にはならなくて、一方アイドル業界は4846を除くほぼ全グループがライブ会場での活動がメインで、その大きな箱相応のボリュームで曲を用意する結果こうなると。

音って結局振動なわけだからそこが弱いと、よほどボーカルでノリやうねり生まない限り(どんなボーカルだよ)、きいててもうじっとしてられなくなる、みたいなことが起こらなくてエモさ足りないし、そのくせテンポはいいからテンションもあげなきゃで、頭で考えてテンション上げてて心が追い付いてない感じというか。

 

例えば「ハイテンション」なんてダンスチューン、「パリピ」とか「ディスコ」的な曲と比べると分かりやすいんじゃないかと。ポイントは「ボーカル」と「ほかの音」の音量バランスです。


【MV full】ハイテンション / AKB48[公式]


モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』(Morning Musume。'16[Ephemeral Saturday Night]) (Promotion Edit)

 

 

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電子音強めの例もあげましょうか。


【MV】僕以外の誰か(Short ver.) / NMB48[公式]

 

 

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私立恵比寿中学 『サドンデス』ミュージックビデオ


チームしゃちほこ - いいくらし / Team Syachihoko - E-Kurashi [OFFICIAL VIDEO]

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PassCode - MISS UNLIMITED (Full Size)

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下3曲もうジャンルが違うじゃねえか!!!って話ですけど。

無限に例え出せそうなのでやめますけどバンドサウンドではPASSPO☆でんぱ組.inc夢アドとくらべればいいし、正統派アイドルソングなんかアイルネもNegiccoもきちんと低音鳴らしてるし。声はしっかり出つつ、音で体が動いちゃう構成になってるんです。

 

歌詞や踊りの罰ゲーム度合いだと、例えばプレイボールズは「ハイテンション」の数倍ヤバいことしてるんだけど、そっちはEDM感そのまんまだからダイブ正気で聴いてられるんですよね。

本物のタレント性あれば、音でごまかせずいいパフォが出来るものなんだろうか・・・それはもう、プロデューサー以下運営のスタンス次第なのかなぁ、と 

 

だから、可能ならiTunesかPCのサウンド設定からイコライザ設定出来るのでそれをセルフでいじって見るとだいぶ印象かわるはずなんですよね。「ハイテンション」なんか特にそうなんですけど、ただそれすると余計に曲のノリとMVの雰囲気や振り付けが違いすぎて違和感がまた出るという…。

さらに「ミュージックステーション」に出演した際の話になると、山口は「僕らはサイドスピーカーも立てて、通常のテレビスタジオよりも大きな音で生演奏した。そのあと、番組に出演していた三代目 J Soul Brothersさんが立ち上がって、『感動しました』と言ってくれた」というエピソードを披露。番組終了後に三代目とCDを交換したことを振り返り、彼らのサウンドについて「リスナー層にあわせたミックスが施されていて、彼らの場合は車やパソコンのスピーカーで聴いても楽しめる音響が計算されている」と所感を述べた。

山口一郎、主催レイブパーティ「1~2年後に実現させたい」 - 音楽ナタリー 

 

トラック面を補いうるボーカルのメロディーのすばらしさとかが杉山勝彦さんのすごさだと思うんですけど、そろそろこういう小手先の「外側」で勝負してもいいんじゃないかな、とは思います。

「どんなクソ曲でも握手券なら売れる」ってとこまではさすがに堕ちてないと思うし、いい曲こさえたらちゃんと響くのは「恋するフォーチュンクッキー」「サイレントマジョリティー」辺りで学習してるんだから、そういうところにお金かけてもいいはずなのに、かけられなくなってるのかなーと思います。

 

結論「もっと金かけろ」