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ハマでは新機軸のジュリアン

「NFパンチの収録してきた」エピソード6

突然ですが、エピソード0含めて計7回お送りしたこの企画も今回で最終回です!!!ありがとうございました!

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テーマ:CDって必要?

討論参加者としても、この会はめっちゃ語りたかったです

今回も例によって、同じく議論参加したハマダさんといろいろ語り合ってきました。苗字がハ被りしたので暫定的に僕のことは「僕」としておきます。

                

サカナクションのライブ(主に幕張)の話

僕「話の始まりも兼ねてなんですけど、サカナの幕張どうでした?」

ハマダさん「圧倒的でしたね。自分はプレミアムで参加したのですが、今まで見たライブの中で最も『体験』としてのレベルが高かったように思います。

やはり一郎さんも普段から仰る様に「体験」としてのライブというものの価値を再発見させられました。まあ客観的な意見ではないかもしれませんが。」

※編集注 ここでいうプレミアム席とは、音響・ライブ演出が一番楽しめるようにと設定された真ん中やや前方エリア(NOT最前列)のことです。

sp.sakanaction.jp

僕「僕は結局前回(13年)も今回も行けなかったのですが、レポを見る限り音も照明も演出もグレードアップしてるって事ですよね?」

ハ「僕も前回は行っていませんがDVD初回限定版付属の書籍やMUSICAのライブレポ、ライブ本編の映像などを見ました。今回は確実にアップデートされている様に思います。 前回の2015年のツアーの演出(アイリス幕)なども取り入れられ、『シーラカンスと僕』という曲では一郎さんがレーザーの中に立つといった演出もおなじみでしたがそれすら幕を使ったアップデートされた演出でした。

今年の序盤のツアー「多分、風」などの演出要素も取り入れつつ、幕張メッセという会場での6.1chサラウンドという音響環境に合わせた照明、演出、でした。

アンコールでの『サンプル』での演出にも分かるように、サカナクションが最近の活動で重視している様に思われるTEAM SAKANACTIONと呼ばれる、音響、照明、プロデューサー、マニュピレーターなどの裏方に光をあてるという視点においても此処最近のサカナクションの集大成といった感じがしました。」

僕「これは僕のものすごい偏見なんですけど、サカナって会場が大きくなればなるほど舞台映えするバンドだと思ってて、それって日本でもすごく珍しい気がしてるんですね」

ハ「サカナクションは「ライブ」を音楽だけではない様々な事柄の「体験」としての場として考えているので演出に力を入れているというのがあると僕は、考えています。そうなってくるとやはり多くの演出を行えるのは大きな会場になるので大きな会場で舞台映えするのだと思います ただ、あの規模での会場であの演出を行うバンドは日本ではいない気もしますね。大袈裟では無く、ファンとしての視点を置いても「芸術」の域にあると思います。」

僕「あと、適正な発言じゃないんですけど、ぶっちゃけ小さいライブハウスのが映えるバンドってあるじゃないですか。」

ハ「うーん。ライブに行く機会が多いわけでもないし小さい箱のライブハウスで聴いたこともあまり無いので明言は出来ませんが、バンドのバックグラウンドや楽曲などがライブハウスで映えるという場合はそうかもしれないですね。

サカナクションはそういうライブハウスでは本人達の表現したい事も仕切れないからやらないのかもしれないですね。例えばアコースティックとか趣の違うものをやるならありえるかもしれませんが。」

僕「あ!アコースティックはいいアイデアかもしれない。NICOとかスペアザのアコースティックライブとか音源がめっちゃ良かったんですよ」

ハ「やってましたねNICOとかスペアザも。スペアザとかは特に合いそうですね。サカナクションは分かりませんけどねー。。2015年のツアーの札幌公演のアンコールでは1曲アコースティックで披露してましたけど、地元っていうのと古くからある楽曲だからっていうのがありました。

僕「まあもとはフォークな訳ですから、NICOとは勝手は違いますが」

www.youtube.com

            

音楽を『体験する』?

僕「NFにテーマを戻すと、サカナクションってライブを「体験」として考えてる面がありますけど、それって個人的には「CDって要る?」みたいな議論と実はだいぶ関係性強いと思ってるんですね。」

ハ「なるほど。『CDを買う、借りる、などの行為をして音楽を聴く』っていうのは1つの『体験』だと思いますね。僕も。」

僕「逆に言えば、音楽聴くのって大変すぎないか?とも思うんですよ。

音楽聴くためにCDを買う、CDを借りるという行為しかなかった時代から、ネットで聴けるようになって配信サービスが出来るようになって、そうこうしてるうちにCDという形がむしろ制約になってると。 だからちょうど過渡期なんだなあって議論聞いて思いました」

ハ「僕が良く行く古書と中古音盤のお店の店主さんで元々大手のCDショップで働いていた方と話していた時に話していた事で印象的だったのは『CDが様々なメディアが廃れる中でここまで残り続けたのには意味があって、このサイズから少しでも小さかったり、大きかったりしたら残らなかった。今後CDを超える音楽メディアは出てこないし、今後CDが無くなることは無いと思う』という事です。これは僕もすごくそう思います。ここまで手に取りやすく、簡単に物への愛着が湧く音楽再生メディアはCDしかないんですよ。多分。遡ればそれがレコード、カセット、8cmシングルである様に。

ただこの話で僕が嫌なのは結局『取捨選択』なんです。『CDを使い、今後も音楽を表現していく』か否かはミュージシャンの取捨選択ですし、『CDを選ばずに配信だけを利用する』か否かはリスナーの取捨選択で、持っていなければならない自由でもあります。僕が考えるといつも「CDは必要か」の議論は此処に行き着くし、『音楽』そのものに関しても『取捨選択』という部分に辿り着いてしまうのです。」

僕「僕はもうApple Musicがないと生きていけない感じになってしまってるんですけど、『かたちあるもの』だからこそ取り得る表現とか愛着ってあるよねってのはその通りですね

一郎さんとか椎名林檎さんはめっちゃCDの諸々こだわるタイプの代表だと思うし。 歌詞カードなんて、アイドルでいえばミニ写真集みたいな運用だって可能なわけだし。」

ハ「アイドルはアイドルで『アイドルとして』の拘り方をしていると思うんですよね。写真集的運用方法も悪いとは思いません。ただ、音楽が伴っていないと残念だなぁーとは思いますけどね笑

でも最近BiSHにハマってからその周辺のアイドルも好き嫌いせず聴くようになりましたがmaison book girlやNegiccoのように恐ろしくクオリティ高い音楽を打ち出してるアイドルもいるし、そういう人たちはやっぱり純粋に面白いなぁーと思える表現方法をしていると思います。少しCDからは離れた話ですが。」

僕「まあまあ今時楽曲に力入れていないアイドルの方がむしろレアですから(謎フォロー)

あと、一般にセルリリースされるCDは80分くらいまでが収録時間の制限のはずなんで、それをオーバー出来るのはメリットになる日も近そう(例:乃木坂とか欅坂はもうすでにバージョン違いの楽曲をひとまとめにしたバージョンを配信しているとか)」

ハ「『音楽に拘りを持たない』人は音楽業界で音楽やってる人の中にはほぼいないと思うんですよ(思いたい)。でも、『フォーマットに拘りを持たない』人は多いですよね。僕の場合ミュージシャン本人が『配信リリース』を是として『面白い』と思える様なアプローチで行ってくれたらそれはすごくいいと思います。例えばサニーデイ・サービスが新アルバムを唐突に配信リリースしたように。(CDでのフィジカルリリース決まりました)」

僕「田舎民歴長い人にとって、発売日の0時に確定で聴けるというだけで配信のが数倍有能なんすよね(小声)」

ハ「収録でもありましたが、CDショップというものがやっぱり無くなってきてるというのが都市部では無いと音楽自体を手に入れるのが配信の方が便利ですよね。」

                 

物理メディアだからこそできること

ハ「これは収録でも言い損ねたのですが、控え室でCDの所持枚数を聞かれた時に、圧倒的に持っていない人が多かったんですよね。(借りている場合もあるかとは思いますが、サブスクリプションを使っていると答えている人も多かった)

でもそんな人が『CDは必要か』という問題をメディアを通して語る事、というよりは肯定派も否定派も『物としての価値』がどうこうを語るのに少し違和感を感じていました。まずは若い世代は、CDを買ってほしい。物として欲しいものを数枚でも良いから残して欲しいんですよね。 確かにCDはサブスクリプションサービスからしたら遅れた存在ではあるかもしれない、過去に縋った媒体かもしれない。ですが、まず手にとって欲しい。そこから取捨選択して欲しいという思いがあります。これが最終結論です。」

僕「CDの枚数に関しては、耳が痛いですわ…というのは、ぶっちゃけ僕が金銭的理由や品揃えでCDを買う・借りることをしなくなった人間なので。

で、収録にもジャケが好きってのでCD持ってきてる方いましたけど、案外あの議論で具体的には物理的な物としてのギミックやデザインの話ってしそびれたんですよね。結局このお題って二路線あったんですよ。『音楽の入れ物』としてのCDの評価、あと表現ツールとしてCDを扱うべきかって議論。」

ハ「その通りですね。 CDのデザインの話とかってあんまり触れている人いない気がします。僕は結構表現の場という話はした気がしますが。」

僕「一郎さんからの話題提起も『現状、音楽の流通形態としてはCDしかない』って話がメイン(だった気がする)だったので、実は丸々本筋じゃない説もあるんですけどね。」

ハ「ミュージシャン側としては表現方法がライブとCDしかないからこそそれに抗うし、CDの利用方法を上手く考えるっていう立場なんだと思います、一郎さんは。まあだからずれてはいないんじゃないですかね。『CDは必要か?』って意外と幅広い話題ですからねぇ」

僕「『ミュージック』の紙ジャケとか、『夜の踊り子』の初回盤のあれとか、ああいう物理的な楽しさの話はしてもよかったなあとは」

ハ「うんうん。あのジャケは面白いですよね。それこそ「DocumentaLy」の初回盤のブックレットとか新宝島、多分、風のCDの仕様とか、僕と花のジャケットの面白さとか語り出したら止まりません。』

僕「あー絶対すればよかった」

                  

僕「あと、僕が応募の時書いてた話を出すと、特にシングルの場合殆どの人はYoutubeで聴いてはい終了にならないのかって思ってて、配信もガンガン格安になってるんだからCD売って儲けを出すやり方じゃないこと考えないと意味無いんじゃないのってのは用意してたんですよ。

なんで話すのやめたかって言うと、レーベルの人がいる前で知ったかぶれねぇなって話なんですけど」

ハ「多くの人はyoutubeで聴いて『良い!!』と思っても買わないですからね、CD。」

僕「今までは知ってすぐCD屋なり行ってたのが、Youtubeで聴けちゃうってのが良くないとは思うんですけどね。ただ、現状ファンじゃない人に対して売り込んで行かなきゃ行けない、気に入ってもらわないと買ってもらえないのも事実で、ショートバージョンしか上げないみたいなのは果たして効果あるんだろうかっていうのは別の話で」

ハ「まあ気に入ってもらえないと買ってもらえないどうこうっていうのは昔からそうで。 その時の売り込む方法が『youtube』であるのか、少し前までは『ラジオ』だったのか。みたいな話なわけで。

youtube』で聴く事自体は全く悪い事でないですけど、その音楽がよっぽど自分にハマるか、そのミュージシャンのよっぽどのファンじゃないと、配信・CDに手を出し辛くしているのは問題ですよね」

僕「まあ、どうやったら"ファン"になってもらえるかきちんと知恵を絞らないといけない時代なんだなあと思いますね。無理やりまとめたら。」

ハ「そして、ミュージシャンからも、僕らリスナーからも、もっと新しい音楽の表現方法を話し合えるような環境を作れたらいいですね。」


ちょっとだけ補足。

昔と今の歌番組の違いって、「すでに発売していて、話題になった曲」を演奏しに行くのと「これから出る曲」をプロモ的に演奏しに行くのと、そういう違いがあるように思いました。

いや芸能プロダクションはクソだなんて一言も思っていませんよ?いませんったら(しつこい)

実は今回の収録、一郎さんからの話がメインになったので意見をバッチバッチ戦わせる感じじゃなくて、ちょっと消化不良気味だったんですが、自分の言いたいことは割と言い切りました。はい。話し合ってくれてありがとうございました。

          

さて、冒頭でも書いた通りに、今回で「NFパンチの収録してきた」連載終了といたします。ありがとうございました。

次回以降どうしよう・・・普通に習慣と化してきたから惰性で書くかも・・・