ライブレポ「岩寺さんのスカート」サカナクション@北海きたえーる
SAKANAQUARIUM2019 (834.194.)6.1ch Sound Around Arena Sessionの北海道公演に行ってまいりました
サカナクション、なんやかんや年1〜2回は見る機会に恵まれておりまして、それはもういろんな出演時間、箱の規模等々もう行き尽くした感はあったんですけど、過去二回行われた「6.1ch環境のライブ」だけは行く機会がありませんで。
今回諸々のタイミングが合いまして行くことになりました。
基本的にライブにおける音響設備は、重低音のスピーカーに加えて、ステージ側に右・左に分けて音を流してるわけですね。
会場が広くなるとモニターを設置することもありますが音が遠くてずれる場合があるので、ディレイスピーカーを設置し音をズラしたりしてるわけですが、それも手前側のスピーカーと流れる音そのものは同一なんですね。
6.1chの場合、既存の右・左の2つに加えて、側面と会場後ろからステージ側に向けて音を発するスピーカー、左右2つずつの計4ch加わると。
厳密には側面スピーカーも前・中・後が分かれてたりしましたのでもうちょい細かいですが。
結果的には、例えば山口さんのボーカルと各メンバーのコーラスを前後左右別々のスピーカーから流して立体的に聞こえるように設定したり(これすごかった)、音をスピーカーから別のスピーカーへ動かしてグルグル回したり(これに関してはこれ以外の表現がわからん)だいぶ違う感じで演奏を聴くことができたわけですね。
最初にこの形のライブをやったのが13年の幕張公演で、それ以降そういうライブをやってるのを見たことないですが、新木場Agehaって頭のすぐ上にたくさんスピーカーあるじゃないですか、あのイメージです。あれをもうちょい複雑に制御したのがサカナのライブなのかなと。
サカナクションの場合、打ち込みの音源などがあれば設定がしやすいとかそういう要素があったことも良かったんでしょうね。生身の人間の演奏以外にも、コーラスがふんだんに使われたり音を重ねてたりすると、人数以上のパート数になり、サラウンド音響が使いやすくなる。
だから、例えば10-FEETあたりが6.1chサラウンドとかやろうとしても、何をどうすれば?みたいになるわけですね(?)
もう一件別のお話
新しいアルバム『834.194』の発売がいつも通り遅れ、結果「リリース前の新曲を披露する数少ない場」となったこともこのライブの価値になったかなあと思います。
ネタバレを回避しつつ話したいことを話すとですね、新曲は「これまでにない」「サカナクションらしくない」曲も結構あったように思います。
過去作をしっかり聞いてるとわかる「あえてこのジャンルには触れてないんだな」「あっそれ今やるんだ」みたいな。それは邦楽ロックの方法論もそうだし、最近のダンス系の音楽とかも。ただしそこは、いろんなエッセンスをサカナクション味に仕立てた感じと言いましょうか。素晴らしかったです。
あとタイトルの意味ね。一応まだ公開の情報ではないとのことですが、ちゃんとその意味が汲み取れる曲や演出になってました。こういう言い方も許されないんだろうか。
ネタバレ解禁かかったらこの辺の話をしっかりできるのかとは思います。するかどうかは別ですが。
(追伸)岩寺さんがスカートはいていたのですがめちゃくちゃ似合ってました。