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自力で元気になるブログ

就活を放り投げて趣味に生きる男の図

AV出演強要問題に関するいくつかの雑感

駄話

 

・初めに言っておくと、僕はAV見ると死にたくなるという精神的疾患を近年持ってまして、そしてそれ以前にAV嫌いですよ。ただアイドルは大好きというね。まあ不寛容なだけなんですけど。

一個目は、「AV堕ち」って言葉が死ぬほど嫌いなんですよね。AKB(現役卒業問わず)とか、グラドルとかに「はやくAV出ろよ」みたいなこと言うヤフコメですよね。特に去年ある人がデビューしたあたりとか、ほんとひどかったんですよ。アイドルがAV予備軍としか思われてないのが腹立つんですよね。

二個目が、新田恵海さんの件、松本圭世アナウンサーの件、ゴールドマンサックス受かった人の件、このあたりに関して「出た本人が全部悪い」って無駄に自己責任論で全部放り投げて、実際に出てる風評被害とか、本人が苦しんでたことに対して払拭してあげようみたいな人が目に見えて全然いないことですね。

で、僕この記事書くのは、この部分の問題提起もあります。あと忘備録。

 

 

 

今回ねじれと偏見はすごい含まれてると思います。なるべくいろんな人の意見も引用しながらやりますが、ところどころ超解釈が飛び出すのでご注意を。

 

 

 

さて本題。12日ごろから盛り上がってる(棒読)大手AVプロダクションによる問題ですが。

事件の概要については、いくつか記事載せておきます。

 

グラビア契約のはずがAV出演強要…元大手社長ら逮捕

「違約金を払え」「親に言うぞ」とAV出演を強要… 横行する悪質な勧誘や契約 業者の常套句は「誰にもばれない」(1/2ページ) - 産経ニュース

【AVプロ元社長逮捕】「サインしたじゃねえか!」 拒否する女性を数時間脅し撮影強行 同様の相談数十件(1/2ページ) - 産経ニュース

 

 

でもう一個予備知識なんですが、さかのぼること三か月ほど前にAV出演強要された女性からの相談が平成26年頃から急増していること、「ヒューマンライツナウ(HRN)」がそれについての報告書を発表し(いろんな意味で)賛否両論巻き起こした、という事がありました。

 

「AV女優強制出演」問題に元・人気女優の川奈まり子が提言 [T-SITE]

【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 出演強要の末、違約金まで…AV業界歴30年の男性が衝撃の実態を語った(1/4ページ) - 産経ニュース

人権屋によるAV強要キャンペーンをあっさり否定するAV女優たち - Togetterまとめ

 

 

 

 

 

で、本事例で僕が気になったことがあって、ニュースから抜粋しますが。

 労働者派遣法は実際の行為を含むAVへの出演を「公衆道徳上有害な業務」として規制している。捜査当局が同法を適用して強制捜査に踏み切るのは異例。

 逮捕容疑は平成25年9月ごろ、マークス社に所属する女性を、みだらな行為を含む撮影のためAVメーカーに派遣したとしている。複数の女性が類似の相談をしており、メーカー側も女性が嫌がっていることを知った上で撮影していたとみられる。

大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑(1/2ページ) - 産経ニュース

 これを文字通り受け取ったら、嫌がってるのに強制的に、っていうのすら抜きでそもそも「AVに出演すること」そのものが罰則になってしまうのか。という話になってしまうんです。

*1 *2

そう考えると、現役のAV女優、しかも特に今回発端となった方と近かった人が一斉に罵詈雑言を吐くのは心情として想像に難くないです。なにせ、ただでさえ偏見に耐えながら誇りをもって自分たちが今までやってきたお仕事が、根底から法律違反になってしまいます。

そしてそれが、事実はわかりませんが本当に「今までたくさん作品出しといて」って人が「彼氏の入れ知恵」によってのことなら、その女性に怒りが来るのはむべなるかなと。

 

ただ、引用した中でもう一つキモがあって、「複数女性が相談」していることから捜査に踏み切った、という点。つまり、今回やり玉に挙がってる人(もう名前も出てるらしい)以外にも確実にいて、今回引き金を引いたその人の事例ってそれなりに勝ち目があったからGOサインが出たんですよねおそらく。もし本当にたくさん出演しといて突然「騙されてた!」って主張するのは、一見筋が通ってないように思うし、そこは今後指摘されまくると思いますので。

ただ論理構造として「事務所が、AVに出演させること自体に違法性がある」とするなら、「同意のあり/なし」は問題じゃないどころか、ああやって現役の女優さんが寄ってたかってやり玉にすることによってより印象悪くならないかと心配してしまいます。

もちろん、タレントをAVに出すのが「労働者派遣」にあたるのか、事務所から見て「労働者派遣事業」にあたるのか、など引っかかる点は多いので、判例等含め勉強する次第です。そのうち性的接触伴わなくても社会の風俗を乱すとか言われたら、たとえば芸人さんとかアイドルとかも平気で矛先向けられるってのはK-POPでもあったことなんで。(特にアイドル好きってだけで人権がなくなる昨今は。)

 

 

 

 

 

とは別に、HRNが言ってるような「AV出演強要」という問題についてちょっと思うこと。

 

こうやってAV業界そのものへ毒牙がかかると一番にダメージ来るのは現役で関わってる人ですよね。すっごい性格悪い読み方すると、完全におまんまの食い上げですし。だから、自分たちの大切な場所、そしてこれまで歩んだ道を守ろうとするのは当たり前で。

セックスワーカーの実態は把握できてるわけじゃないです、が、そこで働かざるを得ない人々っていう存在もいるわけだし。(ただ性風俗を社会的に積極活用しようとか、女性のセーフティネット的に扱う人は本気で大っ嫌いです。)

 

僕の偏見も入ってますけど、「AV業界がクリーンか否か」って問いにぶつかる時、どうしても100か0かでしか考えられないのは僕も反省すべきことなんですが、やっぱり分別して考えるべきなんだと思いますよ。そもそもだれが現役で誰が引退したかっていうのも把握できてないのですが、僕がちょこちょこ見た中では、現役では唯一香西咲さんって方だけは川奈まり子さんと近い立場っぽいかなー、というかんじです

 

 

逆に頭で載せた川奈さんの記事でも知ったのですが、HRN、少なくとも伊藤弁護士の立場として「AV業界を滅せよ」みたいな過激派でも無いようなんですよ。

あと、反社会的な勢力が牛耳っているみたいなことも、昔と比較したら、だいぶクリーンになってると。

――正しいことをしているならば、みんな大丈夫。現在AVメーカー各社は倫理審査団体を通じて警察庁や経産省とパイプを持っていますし、72件の被害事例があったとされる3年もあれば大手3社だけで18,000タイトル以上の商品をリリースしている巨大な集団です。

大手メーカーはグループ企業化する過程で政治勢力含め社会の様々な階層にコネクションを得てきていることでしょう。

AV業界は、AVが合法であるこの国で、決して弱い存在ではありません。暴対法やスカウト禁止条例の施行を経た結果、AV業界は大きく変わりました。

「AV女優強制出演」問題に元・人気女優の川奈まり子が提言 [T-SITE]

 

至極当然なことなんですが、現状意に反して強要され苦しんでる人が複数いるという事実と、それを「けしからん」と息巻いて業界ごと滅しようとすることのマズさと、天秤にかけながらやるのがいいのではないかなと。

 

 

あと、自分の意見をのべるなら、崇高な目的とかそんなものいらないからせめて可能な限りまっとうにやってくれないかなとは思います。

性欲がなくなんないのはわかりきってるし、そこは否定しませんから。

ただ最初に書いた新田さんや松本アナのように、「AVに出たという事実」が出たことによって他のありとあらゆる努力が全部なくなってしまう、それどころか一生蔑視され続けること、それが我慢ならないのですよ。ケツの青いことばっか書いてますが、そんな感じで。

 

あと、「タレントにならないか」とか声かけられて、「そこについて行くのが悪い」「そんな甘い話ない」って女性に意見するのは、僕にはできないです。好奇心を持っちゃダメ、って話になってしまうので。酷すぎると思います。

 

 

 

 

現場からは以上です。まーた音楽と関係ない物を書いてしまった。次回以降、上半期ベスト記事何本か載せます!

*1:

58条「公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者派遣をした者は、一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。」

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律,(旧)労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律,(略)労働者派遣法,派遣法,人材派遣法 )

*2:

参考文献 中里見 博「性風俗営業の人権侵害性1「性交類似行為」をさせる営業等の違法性に関する諸判決」『行政社会論集 第23巻 第1号』(平成22年 福島大学行政社会学会)87-103頁 http://ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/3621/1/2-419.pdf

 

参考判例 平成6年3月7日東京地裁判決